この日記では,下の記事のように様々な偉そうなことも書いているが,今日は私がいかに人間が小さいかという自慢をしよう.
先日,ハンボリハマグリの冷凍を手に入れたのだが,私が家にいない間に,鍋の具にしてみんなで食べたという.おいしかったらしく,それはよかったと私は思った.
「それで殻は?」と,人生で一番大切なことを私は嫁に聞いた.
「捨てたよ」という耳慣れない言葉が返って来た.
「ギガガガガガガガ」と私は壊れた機械のように奇声を発して,「ふざけんなよ!」とか「ベトナムがっ!」とか「ホーチミンはホーおじさんと呼ばれ,,,」など意味不明の罵声を発して,体を痙攣させてのたうち回った.
子供たちは,「また始ったよ」「ママをしかるな」と言って,私に非難ごーごーだ.
冷静になってよく聞くと,ハマグリの殻は生ゴミと一緒に裏庭に埋めただけだと言う.それで,その後三日三晩,「早く掘り出せ」とネチネチ言い続けて,麗しいハマグリの殻を取り戻した.
以前から「貝殻は捨てないように,割らないように」と家族みんなに言ってあるのだが,今回はものが悪かったかもしれない.ハンボリハマグリには「ぱんだハマグリ」という商品名もあって,殻の背縁が黒茶色にきれいに染め分けられていて,子供が絵に描いたような貝なのだ.そんないかにもありふれた貝ですというような貝を,とっておこうという人間がいるとか,捨てたら烈火のごとく怒る人間がいるというのは,社会的には理解されなくて当然である.しかも,冷凍庫にはまだ1パック(8個)が残っているのだ.
もちろん,私が何故,このように怒るかということについて,標本学・保全学の立場から極めて論理的に正当性を主張することが私にはできる.
しかし,ここでは「私は人間が小さいのだ」ということを力説しておきたい.
もちろん,それを美徳として感じているのだけど.
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