西表島の石垣金星さんは,私が最も尊敬している島唄の歌い手で,藤沢で一緒にライブができることになって,とてもうれしい.
このスライドは,西表の貝類や海岸生態系の話をする時に,いつもまとめに使っているもの.
「井戸端(カーラヌパタ)サヌアブダーマ・ユングトゥ」という西表の民謡.
井戸端にいる蛙が
羽をはやして飛び立つまで
私たちの命を島と共にあらして下さい
家の戸の桟にいるヤモリが
大海へ降りてサメになるまでも
私たちの命を島と共にあらして下さい
石垣の中にいるキシノウエトカゲが
大海へ降りてジュゴンになるまでも
私たちの命を島と共にあらして下さい
森にいるセマルハコガメが
大海へ降りて海亀になるまでも
私たちの命を島と共にあらして下さい
マングローブの下にいるヒルギシジミが
大海へ降りてシャコガイのように大きくなるまでも
私たちの命を島と共にあらして下さい
という歌詞で,とても素晴らしい唄です.進化を逆にたどって,生命の根源に戻っているような不思議さがあります.動物たちがトリックスターとして,生き生きしているのも素敵で,ネイティブアメリカンの説話のような,日本ではとても稀有な歌だと思います.
実はこの歌をちゃんと聞いたことがなくて,金星さんが歌ってくれるのを楽しみにしています.
(出典:西表島エコツーリズム・ガイドブック ヤマナ・カーラ・スナ・ピトゥ(ヤマ・カワ・ウミ・ヒト)
投稿者: 由

前ブログでのコメント
返信削除投稿者:山下由2008/1/27 23:10
やっとこの唄を聞いて,とても感動しました.
ある朝,起きたら,唄が戻って来て,メロディを覚えることができました.
投稿者:モモノハナ2008/1/7 16:28
あぁほんとうにすばらしいうたですね。涙がこぼれました。
島の言葉で歌われるのを私も聴いてみたいです。