島社会は,基本的に退屈しているので,外来のお客とか文化を歓迎します.おもしろかったり,素晴らしければいいという感じで,なんでも吸収してチャンプルーになっていきますね.西表の踊りにヤマトの謡曲の足遣いが残ってるのも,姫島の盆踊りの多様性も,沖縄のステーキが美味しいのも,文化の柔軟な吸収だと思います.
日本全体がそういう島社会で,だからクリスマスとかバレンタインデーとか,とにかく楽しく美しければいいんですよ! 君.
姫島で驚いたのは,一族が仏教のある宗派の檀家でも,次男以下は葬式を神式でやってもいいということで,それは知らんかった,驚いた.神式の葬式は,質素で安上がりで,美しくていいです.
考えてみると,クリスマスにデートして告白して,神前結婚で三々九度して,フラやヨガを習ったりして,ザ・シークやタイガー・ジェット・シンのファンで,葬式は仏式というのはすごいです.思想や哲学をなめてるとしか思えないし,哺乳類かどうかもあやしい感じがしますが,地球を自由にするのはこういう民族なんですよと思うわけです.
恐らく,島社会には,やすやすとは侵略されないという安心感と,人心の濃密な社会の圧倒的なアイデンティティーがあって,それが外来者を寛容に受け入れる素地になっているんじゃないかと思います.
でやっぱり,日本の無宗教さと「まあいいじゃん」的な無思想さは,島のものだと思うわけです.イギリスも一時は頑張って世界を侵略していたけど,やっぱり根性がないというか,島に帰って縁側で猫の爪でも切ってた方が人生は有意義だというのに気がついてしまって,まったくやる気がないですね.大陸では,やっぱりいつ侵略されるか分からないので,強力な宗教や政権や思想や国境が必要なんじゃないかと.
尖閣の問題では,「センカクモグラは譲れないけど,海底油田くらいくれてやれよ」というのが日本人の平均的な感想のようで,「まあいいじゃん」にもほどがあるわけですが,美徳というのはそういうもんだと思います.つまり「本当に大切なものをわきまえている」ということ.
島の人間が,真実を強弁しないのは,真実よりも大切なものがあるのを知っているからです.太陽の下では,誰もがてれる.
投稿者: 由
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