さて,昨日は私の誕生日であった.猪に追われながら干支を4周して,息も絶え絶えにバースデーケーキの蝋燭の炎を消したのが昨日のことのようである.
そのおめでたい日に,日本国農林水産省は,諫早干拓の完工式を執り行った.釈迦の誕生日であろうと,仏滅であろうと三隣亡であろうと,棟上式や完工式を開催するのは国民の自由である.しかしながら,こともあろうに,他ならぬ私の誕生日に諫早干拓の完工式を行うとは何事であろうか.明らかに私に喧嘩を売ってるとしか思えないのだが,そこんとこどうなんだろうか.山下という姓に恨みでもあるのだろうか.神様が許しても,私は許さないし,日本の津々浦々で誕生日を祝っている小家族・人民に対して,農林水産省は火を油で消すような無礼を犯しているとは言えまいか.こうした,家族や個人のささやかな幸福の空気を読むことができないところに,農林水産省の本質的・致命的な政治的欠陥があると言えるだろう.
農林水産省がいかに人民の空気を読めない存在であるかは,「有明海漁民・市民ネットワーク」が昨日発表した以下の声明に明らかである.
「諌早湾干拓事業完工式に対する抗議声明 2007年11月20日
諌早湾干拓事業は本日完工式を迎える。しかし完工記念式典を主催する貴職は97年の堤防締切り後に生じた有明海異変と諌干事業の因果関係不存在の証明をはじめとして、漁業権剥奪と農地造成の必要性、営農の技術的経済的可能性、諌干防災効果の限定性と別事業での防災対策の必要性、調整池水質の改善可能性、法定要件を満たさない費用対効果問題、中長期開門調査の意図的サボタージュ、政官業学癒着問題など、私たちが提起してきたあらゆる問題について、納得できる説明責任を一切放棄してきた。そして、どれ一つとして問題を解決することなく、遮二無二工事だけを急いで今日を迎えたのである。諌干以降、毎日漁業被害に苦しめられ続けている私たちは、とても完工を祝う気分にはなれない。こうした漁業者の感情を逆なでするかのように、完工式を執り行おうとする貴職に対し、私たちは大きな憤りをもって抗議するとともに、改めて水門の開放を要求する」.
この声明に込められた漁民の憤りを見れば,いかに農林水産省が家族や個人のささやかな幸福に鈍感であり,いかに国民の生活・基本的人権を意図的に踏み躙ってきたかは,この日の本において,白日にさらされて極めて明白である.
国家公務員という最高の教育を受けたであろう最高のエリートたちが,民意を理解できない物体になるのであれば,教育にはいったい何の意味と価値があるのであろうか.
「恥を知れ」とは,全く諫早干拓のためにあるような言葉だ.
投稿者: 由
前ブログでのコメント
返信削除投稿者:山下由2007/11/22 5:35
PINKYさん,STANDさん,ありがとうございます.
長生きするよう,頑張ります!(笑)
また,京都のスタンドにも行かないといけないし.
投稿者:wing at kyoto STAND2007/11/21 22:22
御祝いです!
誕生日おめでとうございます!
由さんが産まれた事を、
心から感謝している者です。
ありがとう。
投稿者:PINKY2007/11/21 19:02
山下さんの想いが銀の翼にのって、
地球上を駆け巡ります様に。
いつも応援してます。