和歌浦にはカキ礁があるという話もあったのだが,今回・私が見回った場所にはカキ礁と認められるような礁はなかった.
ただ,干潟には写真のようなカキ礁の萌え芽というか,カキ礁の株のようなものがたくさん転がっていて,カキ礁の生成について興味深い観察ができた.多分,もう少し泥っぽくなるとバキバキバキと礁が形成されるのかも知れない.
それで,このカキ株を持って帰って,旅館の部屋で肉抜きをして,DNA分析用のサンプルを作ろうとしたら,おもしろいことが分かった.このカキ株は,見た目からも当然マガキだけで出来上がっていると思ったら,Saccostreaがばりばりに混じっていた.日本のカキ礁でSaccostreaが混じっていたという例は,多分知られていないから,これはおもしろい.紀州で,本格的なカキ礁を観察してみたいものだ.
採集したカキ株の殆どにSaccostreaが混じっていたので,標本作りは一気にややこしくなった.スバルさんに手伝ってもらって,とても助かりました.
和歌浦の干潟のカキ株.その周りをヘナタリたちが「きんぐら~,きんぐら~」と呪文を唱えながら,ぐるぐる回っている.カキの擬糞を摂取しているのかも知れない.
投稿者: 由
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