11月25日,沖縄市泡瀬干潟.水平線上の埋立堤防が,とても長く大きくなっている.「生態系への無理解の結晶」であり,「沖縄政策の低能さの象徴」である,長大な「馬鹿の壁」.官僚主義の鈍感さが作り出す,無神経な構造物.本当に吐き気がする.
泡瀬のアセスメントでは,この最初に工事が行われる場所の生態系の情報は殆ど何もなく,評価もされていない.アセスメント後に,この堤防のすぐ近くでは,ホソウミヒルモやヒメメナガオサガニといった今年新種記載された生物が発見されている.左側に見えるのは浚渫船で,ニライカナイゴウナの第一発見地のすぐ近くを浚渫している.疑いなく毎日,沖縄県のレッドデータブックに記載された種が浚渫されて死滅させられているが,そのことについては総合事務局は知らないふりを決めこんでいるようだ.
新種を含む貴重な生物が,この工事海域に生息することを,市民・研究者が指摘し,総合事務局も同等のデータを持っているが,工事は進められている.生態系の評価や保全について,全く折り合いがついていないのに,工事は進められている.
新種が発見されたばかりの海域で行われている工事として,貴重種・絶滅危惧種が非常に多くいることが分かっている海域で行われている工事として,この工事は前例のないものである.
国内における「生態系への配慮を欠いた公共事業」の今年のグランプリを獲得できるだろう.これは全く冗談でも,誇張でもない.
投稿者: 由
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